NFTとは?初めて聞く人にもわかるように、概要・仕組み・注目される理由などをイラスト付きで徹底解説!
NFTとは「Non Fungible Token(代替不可能なトークン)」の略で、唯一無二の価値を生み出すことができる技術として昨今注目を集めています。
ANAグループをはじめとした様々な大企業やブランド、地方自治体までもNFTの活用に積極的になっています。
この記事では、NFTとはどのようなものか、注目を集める背景から具体的な使われ方、歴史やNFTのはじめ方まで詳しく解説していきます。
NFTとは?
NFT(Non Fungible Token)とは、ブロックチェーン上で作成される代替不可能なトークンを指します。
簡単に言えば、「コピーできないデータを生み出す技術」がNFTです。
NFTのこの技術はアートやゲーム、エンターテイメントなど様々な分野で活用されており、高い注目を集めてきています。
NFTの「代替不可能」について深掘りしていきます。
例えば、Aさんが持っている1ETHとBさんが持っている1ETHは全く同等の価値であり、交換しても問題ない”代替可能”なものです。
一方で、“代替不可能”とは同じものが存在せず、交換することが出来ないものです。例えば、「パイロットの直筆サイン入り制服」のように1点物であり、替えが効かないものです。
なぜNFTが注目されているのか?背景と理由
- デジタルアートが75億円で落札されたNFTバブル
- 権利付与と取引の活発化
- プログラマビリティにより持続性をもたらす
デジタルアートが75億円で落札されたNFTバブル
NFTに大きな注目が集まったきっかけの1つは、2021年にデジタルアーティストBeeple氏の作品「Everydays The First 5000days」が大手オークションのクリスティーズにて、約75億円で落札されたという出来事です。現存アーティストの中でオークション記録歴代3位となるほどの落札額となり、デジタルアート・NFTに注目が集まりました。
また、2020年12月にはTwitterの記念すべき最初のツイートのNFT化がオークションにて約3億円で落札されたりと、デジタルデータに対してNFTが資産性をもたらすという側面で注目が高まっていました。
これら2つの高額な取引をきっかけの1つとして、NFTバブルが起こり、2022年頃まで続きました。
2021年〜2022年には、多くの芸能人や有名人もNFTアートをこぞって購入し、SNSのプロフィール画像に設定するほど流行しました!
権利付与と取引の活発化
NFTは、個人間同士で容易に取引を行うことができるため、これまで取引の流動性が低かったものの流動性を高めることが技術的に可能です。
また、NFTはデジタルアートを紐づけるだけでなく、権利など様々なものを紐づけることができます。
不動産など取引額が大きく、契約の関係で取引がしづらいものにNFTを活用すると、、、
1つの財を複数のNFTに分割し取引単価を下げたり、スマートコントラクトによってスムーズな取引を実現することが技術的にはできます。
このような取引の活発化が実現できるという特徴によって、NFTには注目が集まっています。
他にも、航空券をNFT化して、ユーザー同士での取引をしてもらうことも可能であり、取引が活発になることでダイナミックプライシングよりも本当の需給に近い値動きになることが考えられます。
NFTによって、分割して高価なものに投資しやすくなったり、取引しやすくなるんですね!
プログラマビリティにより持続性をもたらす
NFTの技術の元となっているブロックチェーンには、「取引されるたびに取引額の〇〇%をロイヤリティとして徴収する」のようなプログラムを設計することができます。
この仕組みによって、アーティストが評価されセカンダリーマーケットが活発になればなるほど、アーティストへ還元される仕組みを実現することができます。
アーティストが人気になればなるほど、過去の作品が取引され継続的な収入を実現できるため、NFTは「持続可能なクリエイターエコノミーの創出」の手段として注目が高まりました。
アーティストをみんなで応援して、一緒に盛り上がるというプロセスも注目されるようになりました!
NFTの使われ方は?具体的に5つの活用ジャンルを紹介!
- アートにおけるNFTの使われ方
- ゲームにおけるNFTの使われ方
- 文化や歴史・地域におけるNFTの使われ方
- エンターテイメントにおけるNFTの使われ方
- 会員/権利付与におけるNFTの使われ方
アートにおけるNFTの使われ方
アート領域において、NFTは様々な形で活用されています。
デジタルアートにNFTを活用することで、所有者を明確にし、取引を活発化させ、クリエイターへの還元ができるようになりました。
また、現実の1つのアート作品を複数のNFTに分割することで、アートの共同所有や出資しやすくしたり、デジタルアートを通したコミュニティづくりなどリアルやデジタルでも様々な形で活用されています。
CryptoPunksというNFTアートプロジェクトは、側から見ればただのドット絵にしか映らないと思いますが、2024年8月時点では1つ当たり最低800万円以上、これまでに約27億円での取引がされたほどの人気プロジェクトです。これはNFTを活用しているからこそ実現できているものだと思います。
また、ANAでは、787型初号機の特別塗装の幻のデザイン「JA801 α」を3DのNFTコレクションとして展開しています。
現実では見ることができなかった光景を、NFTによってリアルとデジタルの垣根を超えて実現することができました。
NFTを活用するからこそ、リアルでもデジタルでも実現できることが多くありますね!
ゲームにおけるNFTの使われ方
ゲームにNFTや暗号資産が組み込まれたブロックチェーンゲーム(BCG)は、これまでのゲーム体験を変える可能性を秘めています。ブロックチェーンゲームでは、ゲームをプレイすることでNFTや暗号資産を稼ぐことができます。
ブロックチェーンゲームは「Play To Earn(遊んで稼ぐ)」を実現することができ、他にも様々な「X To Earn」が存在します。例えば、STEPNというゲームでは歩いたり走ったりするだけで稼ぐことができる「Move To Earn」だったり、他にも「Sleep To Earn」や「Snap To Earn」など「〇〇をして稼ぐ」ことが出来ます。
しっかりとしたゲーム以外にも、現実でのちょっとした体験型ゲームにもNFTを活用することが出来ます。
2024年7月31日〜8月4日に、ANA NFTでは広島の観光スポットを周りNFTスタンプを獲得して回っていく「広島周遊NFTデジタルスタンプラリー」を開催しました。5つNFTスタンプを集めると、記念グッズがもらえる仕組みになっており、NFTを活用した体験型NFTゲームになっています。
NFT✖︎ゲームは、自分の使った時間が資産になったり、既存の体験をアップデートしたりと様々な可能性があります!
文化や歴史・地域におけるNFTの使われ方
昨今、様々な地域でNFTを活用した取り組みが増えてきています。
ふるさと納税の返礼品にNFTを活用したり、デジタル住民票NFTを展開したりと地方自治体がその土地ならではの魅力を押し出していく手段としてNFTが活用されています。
NFTは所有していることが自分だけでなく、対外的にも公開されています。そのため所有しているNFTは自分のアイデンティティの証明にも繋がります。このような文脈において、地域が出しているNFTを所有するということは地域との繋がりを客観的に示すことになるため、昨今取り上げられることが多い「関係人口」問題と特に相性が良いと考えられます。
ANA GranWhale NFT MarketPlaceでは、石川県鳳珠郡能登町宇出津地区で350年以上続く歴史を持つ伝統的なお祭り「あばれ祭」を地元の高校生と共に応援するという取り組みでNFTを展開しています。NFTの収益は復興支援に充当されます。
NFTを購入すると、購入特典として親戚や友人らを招いて、ごちそうでもてなす地元の習慣「ヨバレ」に参加出来るなど、地域との関わりや体験を伴うNFTを活用した地域ならではの取り組みになっています。
日本全国様々な地域でNFTを活用した取り組みが増えてきています!
エンターテイメントにおけるNFTの使われ方
NFTはエンターテイメント領域において最も活用されています。
特に、新たなファン体験の創出にという側面でNFTが注目されています。
デジタルファングッズにNFTを活用することで、貴重なアイテムを手にいれる喜びや、古参ファンの証明をしたり、イベントに参加したりと、エンターテイメントにおける「モノ」「コト」「トキ」をデジタル化して、残し続けることが出来ます。
NFTを参加条件としたコミュニティの形成によって、ファン同士での交流やアーティストなどとの交流を行いながら、共に何かを創り上げるという体験も提供することが出来ます。
実際に、ファングッズとしてはアイドルグループ「虹のコンキスタドール」のライブツアーを記念したNFTが展開されたり、浜崎あゆみのファンクラブにNFTが導入されています。
メタバース上での活用やIPの活用など、エンターテイメントとNFTは非常に相性が良く注目されています!
会員/権利付与におけるNFTの使われ方
NFTにはデジタルアートだけでなく、様々な権利を紐づけることが出来ます。
この特性を活かして、会員権を付与したり、不動産の権利など様々な活用がされています。
前項目で触れたファンコミュニティでもNFTが会員権として機能していますが、現実にあるBarなどのお店でもNFTが会員権として利用されています。NFTを保有していることで、特定の店舗で特典やサービスを受けられたり、NFT会員権そのものを誰かに譲ったり転売することも出来ます。
「NOT A HOTEL NFT」というサービスでは、メンバーシップNFTを購入すると47年間毎年1泊以上全国のホテルに宿泊することが出来ます。毎年泊まるホテルの鍵NFTを受け取ることができ、メンバーシップそのものを転売したり、その年の鍵NFTだけを転売したり誰かにあげたりと、宿泊する権利にNFTを巧みに活用しています。
ANA GranWhale NFT MarketPlaceでは、熊本県山鹿市の廃校跡地を活用した「YAMAGA BASE」をテーマにした「ロクレンジャーNFTコレクション」を展開しています。
こちらのNFTを購入していただくと、売上は「YAMAGA BASE」の改修・備品購入・運営費用に充当され、購入者はメンバー制コミュニティサービス「bY」利用時に山鹿市民価格で利用することが出来ます。
NFTの購入方法・始め方
NFTを始める(=購入する)上では、一般的には取引所やウォレットに暗号資産など様々なものを用意する必要があります。
一般的な方法でNFTを始める場合は、申請の関係で1日以上かかることがほとんどです。
ここでは、そんなNFTの始め方のよくある5ステップ(所要時間:1日以上)と、非常に簡単にNFTを始める方法(所要時間:5分程度)の2つを紹介します!
NFTを始めるためのよくある5ステップ
一般的にNFTを始めるためには5つのステップが必要です。
1つ1つ解説します。
暗号資産取引所の口座開設
ウォレット「MetaMask」の作成
次に「MetaMask(メタマスク)」というウォレットを作成しましょう。
MetaMaskは、NFTや暗号資産を管理するための金庫のようなものです。
スマホアプリやPCで5分程度で完了します。
暗号資産の購入と送金
暗号資産取引所の口座開設とウォレットの作成が完了したら、NFTを購入するための暗号資産を準備します。
NFTは、ETH・MATIC・SOLなどの暗号資産で購入できることがほとんどです。
購入を考えているNFTがどの通貨で購入できるかを確認し、必要な額よりも少し多めに暗号資産を購入します。
少し多めに購入するのは、NFTを買う際に手数料を払う場合があるためです。
暗号資産が準備できたら、作成したウォレットに暗号資産を送金しましょう。
ウォレットアドレスは必ずコピペして、間違えないように気をつけましょう。
NFTマーケットプレイスにウォレットを接続
暗号資産が入ったウォレットが準備できたら、ウォレットをNFTマーケットプレイスに接続してみましょう。
NFTマーケットプレイスにて「ログイン」や「接続」のボタンを押し、接続するウォレットを選択し、ログインに「署名」を行います。
違う偽物のNFTマーケットプレイスにログインをしないよう、必ず公式サイトであるかどうかを確かめてから接続しましょう。
NFTを購入
ここまで準備が完了したら、あとはNFTを購入するだけです!
本物のNFTかどうかを確認して、NFTを購入しましょう!
ここまでのNFT長旅お疲れ様でした。
これで大体のNFTマーケットプレイスでNFTを購入することができるかと思います。
初めてのNFTはANA GranWhale NFT MarketPlaceがおすすめ!
もしもっと手軽にNFTをはじめてみたいという場合でしたら、ANAグループのANA NEOが運営する「ANA GranWhale NFT MarketPlace」というNFTマーケットプレイスがおすすめです!
このNFTマーケットプレイスでは、前項目で紹介したような5つの手順は必要なく、メールアドレスの登録だけで準備が整います!クレジットカードで簡単に購入できるNFTも取り扱っているため、3分もあればNFTを始めることができます!
このマーケットプレイスでは、能登半島の伝統的なお祭りである「あばれ祭」をテーマにした地域ならではのNFTや、ANAグループの社員によって構成されているオーケストラバンド「ANA Team HND Orchestra」のNFTなどユニークで楽しめるNFTを数多く取り扱っています!
簡単に始めることができて、面白いNFTを取り扱っている「ANA GranWhale NFT MarketPlace」をぜひご利用ください!
\ ANA NEOが運営するNFTマケプレ /
NFTの歴史(2015年〜2024年)
NFTについてより詳しく知りたい方に向けて、ここからはNFTがどのような変遷を辿ってきたのか、その歴史について紹介します。
NFTは、技術の特性上イーサリアムなど暗号資産との関連性が非常に高くなっています。
NFTの歴史を紹介していくために、イーサリアムの歴史についても触れながら紹介していきます。
- NFT創成期:2015年〜2020年
- NFTバブル:2021年〜2022年
- NFT成熟期:2023年〜
NFT創成期:2015年〜2020年
イーサリアム誕生
2015年7月、イーサリアムブロックチェーンは一般に公開されました。
イーサリアムは、開発者のヴィタリック・ブテリン氏によって2013年にホワイトペーパーが公開され、2014年には1ETH=約34円(*最安)で先行販売が行われました。
2015年7月に一般公開された際には、1ETH=約140円程度の価格になりました。
The DAO事件
2016年6月には、360万ETH(当時約65億円相当)が盗まれる「The DAO事件」と称される大規模なハッキング事件が発生しました。この事件は、イーサリアムそのものに欠陥があったわけではなく、ドイツの企業が設立した投資ファンドに脆弱性があったため発生しました。
イーサリアムコミュニティは、この事件の処理方法としてブロックチェーンの分岐を議論しました。そして、事件を無くすものとして今のイーサリアム(ETH)、事件はそのままに変更を加えないものとしてイーサリアムクラシック(ETC)が誕生し、分岐しました。
CryptoPunks・CryptoKitties・OpenSea誕生
2017年には、昨今NFTアートの中でも非常に人気の高い「CryptoPunks(クリプトパンクス)」や、ブロックチェーンゲームの先駆けとなった「CryptoKitties(クリプトキティズ)」がリリースされました。
CryptoPunksは2017年6月に全て無料で発行されました。
CryptoPunksは、2024年8月時点では最低価格約810万円、これまでの最高額取引は約27億円と名実ともにNo.1NFTアートの呼び声も高いプロジェクトとなっています。
2017年12月には、世界最大級のNFTマーケットプレイス「OpenSea」が誕生しました。
暗号資産冬の時代
2017年初頭から暗号資産バブルが始まっており、ビットコインをはじめとした各種暗号資産の価格は軒並み上昇していました。
2018年1月には暗号資産取引所がハッキングされ、暗号資産「NEM」が約580億円流出するという過去最大の事件が発生しました。このハッキング事件を皮切りに暗号資産バブルは終わりを迎え、「暗号資産冬の時代」と揶揄されるほど暗号資産市場は落ち込みました。
Sorare誕生・My Crypto Herosが世界No.1のBCGに
2019年には、実在のサッカー選手NFTを使ってチームを作り戦うファンタジーフットボールゲームの「Sorare」がリリースされました。Sorareでは、現在マンチェスターシティに在籍するハーランド選手のNFTカードが約7800万円で取引されるなど高い人気をリリース当初から昨今まで保っています。
また、日本発のNFTゲームである「My Crypto Heros」は、2019年に取引高・取引量・DAUで世界1位を記録しました。
Defi流行・ツイートが3億円で落札
2020年夏頃からは、Defiという分散型金融が流行し始めました。「Defiサマー」とも呼ばれるほどです。
Defiは、仲介する管理者が存在せず、自動で暗号資産の取引や暗号資産の貸し借り(レンディング)ができるサービスです。レンディングサービスを起点に、非常に熱狂的な相場が生まれ、レンディングを行うだけで数日で元本の数十%の運用利益が出るほど、通常の金融業界では考えられない相場となりました。
また、2020年12月にはTwitterの共同創設者ジャックドーシー氏が「世界初のツイート」NFTをオークションに出品し、約3億円で落札されました。
6年間で市場の盛り上がりから落ち込みまで、そして新たなヒットコンテンツの誕生と、短いながらも濃い歴史になっています!
NFTバブル:2021年〜2022年
NFTアートが約75億円で落札・NFTバブル
2021年3月、アメリカのアーティストBeeple氏の作品「Everyday:The First 5,000 days」が大手オークション会社クリスティーズにて、約75億円で落札されました。
2020年のツイートのオークションや、これが1つのきっかけとなり、NFTにはさらに注目が集まり、「NFTバブル」が始まっていきました。
NFTバブルの2021年には、ただの岩の絵でしかない「EtherRock」が約1億4000万円で落札されたりと、過熱相場となりました。
自民党NFT戦略立案・イーサリアムがPoSに
2022年3月30日、自民党デジタル社会推進本部NFT政策検討PTは、「NFTホワイトペーパー(案) ~ Web3.0時代を見据えたわが国のNFT戦略 ~」を発表しました。国としてNFTならびにWeb3への意向が伺える事象となりました。
2022年9月、イーサリアムは大型アップデートの「The Marge」が行われ、コンセンサスアルゴリズムがPoW(Proof of Work)からPoS(Proof of Stake)へ移行されました。これによって、問題視されていたイーサリアムの電気消費量は約99.5%削減(理論上)されたり、イーサリアム(ETH)の発行量が減少したことによってトークンの希少性が高まりました。
NFTバブルの発生から、日本が国としてこの領域に力を入れはじめたりと、NFT自体の知名度の上昇、そして有用性が認められはじめました!
NFT成熟期:2023年〜
ANA GranWhale NFT MarketPlace誕生
2023年からは、大企業がNFT事業への参入やNFTを活用した取り組みの開始のみならず、地方自治体もがNFTの活用を開始しました。2022年までは投機的側面が強かったNFTですが、2023年からは企業や自治体がビジネスへの活用・ユースケースの模索など未来を見据えた新技術への投資として取り組んでいます。
2023年5月30日、「ANA GranWhale NFT MarketPlace」をANA NEO株式会社がオープンしました。ANA GranWhale NFT MarketPlaceは、エアライングループとしては世界初のNFTマーケットプレイスとなりました。
12月には「いまNFTでできること 「Web3ビジネス」を成功に導く30の事例」という書籍も発売され、投機的な流れから活用へと潮流が変化したことが感じ取れるかと思います。
ビジネスの活用が増加
2024年、企業や自治体がNFTをビジネスに活用する事例がより一層増加し始めています。
4月には、「DAO法」と呼ばれるDAOに関する法律が施行されたり、6月には経済産業省が「Web3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等構築実証事業」の公募を5つのテーマで開始したりと国全体でこの領域への積極性が見て取れます。
NFTバブルが落ち着いてからは、NFTという技術を活かし、良い形で事業に落とし込む傾向になってきています!
NFTの技術について
ここからはNFTがどのような技術の上に成り立っているのか、NFTとよく出てくる単語である”ブロックチェーン”や”WEB3.0”とは何なのかについて解説します。
- ブロックチェーン・WEB3.0とは
- NFTと暗号資産の違い
- 様々なNFTの種類
ブロックチェーン・WEB3.0とは
NFTは、ブロックチェーンという技術の1つの機能として作成されています。
そんなブロックチェーンについて簡潔に解説します。
ブロックチェーンとは、「ネットワークの参加者全員でデータを分散的に管理することで、改ざんされる可能性が限りなく低くすることができる」技術です。
特徴をさらに端的にいうと、ブロックチェーンでは「みんなでデータを監視しあい、安心安全にデータを守る」ことが出来ます。
ブロックチェーンが説明される際に、「WEB3.0」も同じように取り上げられることが多いですが、WEB3.0とはブロックチェーンを使ったサービス全般を指すような言葉です。ブロックチェーンのリブランディングの1つとして捉えていただければ問題ないかと思います。
NFTと暗号資産の違い
NFT(Non-Fungible-Token)と暗号資産(Fungible-Token)の違いは2つあります。
- 代替可能かどうか
- ブロックチェーンに残す記録
1つ目は名前の通り、代替性があるかどうかです。
例えば、、、
暗号資産に関しては「Aさんが持っている1ETH・Nさんが持っている1ETH」はそれぞれ同価値であり、交換することができる代替可能なものになっています。
一方で、NFTの代替不可能性は、1つ1つが固有の価値を持ち誰かが保有しているものと交換しても、同じ価値を発揮しません。例えば、記念すべき日に飛行機に乗った際のチケットは代替不可能なものの1つです。同じ便の隣の席のチケットが代替可能だと考えられると思いますが、席によって得られる効用が違うのはもちろん、その席に座って旅に出たというかけがえのない思い出がチケットには詰まっています。そのため代替不可能なものに近いと考えられます。
2つ目のNFTと暗号資産の違いは、ブロックチェーンに残す記録です。
暗号資産は、「AさんからNさんに1ETH移動しました」というお金の取引の記録が残されます。
一方でNFTは「AさんからNさんに〇〇NFTが移動しました」というお金以外の取引の記録が残されます。
様々なNFTの種類
- ERC-721:一般的なNFT
- ERC-5192:譲渡不可能なNFT(SBT)
- ERC-6551:トークンバウンドアカウント
上記のように、NFTには様々な種類が存在します。
NFTの種類によって技術的にできることがそれぞれ大きく異なります。
ERC-721という規格は最も利用されているNFTになっていますが、ERC-5192という規格のNFTは他のウォレットにNFTを移すことが出来ない仕様になっています。証明書などにNFTを利用する際にこちらの規格が活用されています。
そのほかにも、暗号資産とNFT両方の特徴を併せ持つNFTや、NFTそのものがウォレットとして機能するNFTなど非常に多くの種類があります。
NFT関連銘柄の暗号資産
NFTに関連する暗号資産の銘柄を3つご紹介します!
NFTを購入するよりも、大元となっている暗号資産を購入したいと考えている方はこちらをご参考にしてください。
- イーサリアム(ETH)
- ソラナ(SOL)
- アスター(ASTR)
イーサリアム (ETH)
イーサリアムとは、2015年にヴィタリック・ブテリン氏によって開発されたブロックチェーンです。
イーサリアム上で使用される暗号資産が「ETH(イーサ)」であり、このETHが取引所などで流通しており、便宜上暗号資産そのものがイーサリアムと呼ばれています。
イーサリアムは、暗号資産の市場ランキング第2位を常にキープしている盤石な暗号資産です。
イーサリアムでは、ブロックチェーン上に様々なサービスを開発することができ、世界で最も利用されています。そのため、投資家・開発者・利用者など各方面から人気の高いブロックチェーン・暗号資産になっています。
NFTは、イーサリアムの機能の1つとして作成されており、イーサリアムを利用してのNFT発行が最も多くなっています。
イーサリアムは、NFTに限らず様々なサービスを構築する上でのインフラ的存在となっており、今後も利用される可能性が高いため将来性の暗号資産です。
ソラナ(SOL)
ソラナとは、2020年に開発された様々なサービスを開発できるブロックチェーンです。
ソラナ上で使用される暗号資産が「SOL(ソル)」であり、このSOLが取引所などで流通しており、便宜上暗号資産そのものがソラナと呼ばれています。
ソラナは、前項目で紹介したイーサリアムと似た機能を持つブロックチェーンですが、ソラナは高速かつ低コストで利用することが出来ます。2020年にローンチされた比較的新しいソラナですが、暗号資産の市場ランキングでは5位以内に入るほどの高い人気を博しています。
ソラナでもNFTを発行することができ、2023年の12月にはソラナで発行されたNFTの取引高がイーサリアムで発行されたNFTを初めて上回るほど利用されています。
イーサリアムは盤石なブロックチェーン・暗号資産である一方で、ソラナは非常に勢いもあるブロックチェーン・暗号資産となっています。
アスターネットワーク(ASTR)
アスターネットワークは、2022年にローンチした日本発のブロックチェーンです。
アスターネットワークは、ブロックチェーンを用いたサービスを開発することができ、アスター(ASTR)という暗号資産が利用されています。
アスターネットワークは、ビットコインやイーサリアムなど違うブロックチェーンも接続して利用することが出来たりとユニークな機能が備わっています。このアスターネットワークは、起業家の渡辺創太氏がCEOを務める企業によって運営されており、日本発のブロックチェーンとしても注目が集まっています。
アスターネットワークは、JR九州のNFTマーケットプレイスに採用されたり、ソニー子会社と資本提携していたりと今後の展開に期待できるブロックチェーン・暗号資産となっています。
NFTの将来性
「NFTの歴史」でも触れましたが、日本では自民党が「NFTホワイトペーパー」を公開し、WEB3を「デジタル経済圏の新たなフロンティア」と位置付けており、NFTもといWeb3.0を国家戦略として進めるべきとの提言を行なっています。
また、経済産業省による大規模な公募事業のみならず、2025年の大阪万博でも専用のウォレットアプリがリリースされたりと、確かに力を入れています。
日本国内において、NFTは今後の国家戦略の1つとして捉えられているため、NFT自体の将来性としては期待できるかと思います。野村総研の未来年表では、国内のNFT市場は2028年には1,142億円にまで成長するとも予測されています。
また、全世界におけるWen3.0の市場規模は2030年に約12兆円規模にまで成長すると、Emergen Research社のレポートで発表されています。
NFTや暗号資産のWeb3.0市場がどのような成長を遂げるかは定かではありません。
ですが、国家戦略に位置付けられたりポジティブな未来予測は多く出されているため、今後も発展する可能性は十分に考えられます。
NFT・WEB3.0市場はこれからに期待ですね!
NFTの注意点・デメリット
詐欺(スキャム)が多発している
NFTでは、自身の保有しているNFTや暗号資産が詐欺師(スキャマー)に盗まれてしまうという詐欺被害が多発しています。
NFTは、自分自身でウォレットを準備し管理することが基本となっているため、リスクも全て自分でコントロールする必要があります。スキャマーは、X (Twitter)上で詐欺DMを送ったり、公式アカウントになりすましたり、ハッキングを試みたりと、日々ありとあらゆる手法で仕掛けてきます。
もし、怪しいリンクを触ってしまい、ご自身のウォレットにアクセスを許してしまうと、保有している資産が全て抜かれてしまう可能性があります。
他人が送ってきたリンクを触る際には、怪しい点がないか常に確認しましょう。
ANA GranWhale NFT MarketPlaceでは、ウォレットが必要なくメールアドレスの登録だけで簡単に購入できるNFTも取り扱っています。ご自身での管理に少しでも心配がある場合は、このようなNFTマーケットプレイスを利用してNFTを楽しむことをお勧めします。
一般的なインターネットにおける詐欺に気をつけるように、NFTにおける詐欺にも気をつけながら楽しみましょう!
NFTに法律上の所有権はない
NFTは、「デジタルアートを所有できる」と宣伝されることが多くありますが、正確には民法上の「所有権」はNFTには発生しません。
なぜなら所有権とは、「現実の物」に対して発生する権利だからです。
デジタルアート/データのNFTは無体物として扱われ、所有権は発生しません。NFTは技術的に、誰がそのデジタルデータ(=NFT)を所有しているのかを示すものになります。
NFTに対して所有権が発生するかどうかは、日本でも法的課題として挙げられ活発に議論されています。
購入するNFTが認めている権利はプロジェクト毎で異なります!
それぞれ確認してから、購入するようにしましょう!
NFTとは まとめ
NFTについて、基本的な部分から活用方法に歴史まで詳しく紹介してきました。
NFTは様々な分野で活用され、今後も注目必至な技術の1つだと分かったのではないでしょうか。
より一層NFTを理解するために、まずは簡単にでも良いので実際に触ってみることをおすすめします。
「百聞は一見に如かず」はこのような新しい技術にはなおさら当てはまるかと思います。
ANA GranWhale NFT MarketPlaceでは、メールアドレスの登録だけで簡単にNFTをはじめることができますので、初めてのNFTには非常におすすめです!
ぜひご利用ください!
\ ANAグループが提供するNFT /
今日も「【NFTとは?マーケットプレイスを運営するANA NEOがNFTとは何か、注目される理由等を徹底解説」をお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆様の次のご来訪をお待ちしております。どうぞ良いNFT旅をお過ごしください。